エクアドル・ヤスニ国立公園について②

アマゾンの苗木(筆者撮影)

前回は主にエクアドルのアマゾンのことについて書きました。今回はヤスニ国立公園とその地下に眠る石油についてもうちょっと詳しく述べていきたいと思います。

ヤスニ国立公園を含めたアマゾンの熱帯雨林は生物多様性が高いだけではなく、その森林が二酸化炭素を大気に放出せずに封じ込めておくことができるため、地球の肺とも言われています。つまりアマゾンの下の石油を開発することは、生物多様性が壊されるだけでなく、森林伐採などが進むことで気候変動にも大きな影響を及ぼすと考えられています。さらには、この地域には未だ昔ながらの生活様式で暮らす先住民がいることも確認されています。

そういうことで、エクアドル政府のジレンマは環境・先住民の人権保護と開発の板挟みです。ヤスニ国立公園を保護すれば、その地下にある石油の開発はできない。しかしエクアドルの人口の1/3は未だに1日1.25ドル以下の貧困線での生活を強いられています。国の発展のためにも、貧困脱却のためにも、経済を強くしていきたい。そのためにも石油の開発は不可欠ということになるわけです。

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エクアドル・ヤスニ国立公園について①

アマゾンの石油漏れ跡地の写真(筆者撮影)

最近自分が大学院時代に書いた論文を整理整頓しようと思いまして,修士1年目に書いた論文から順番に読み返してみました。

最初のセメスターに「International Environmental Law and Politics」(国際環境法と政治)というコースをとり、ファイナルプロジェクトとして取り組んだのが題名のヤスニ国立公園についてでした。久しぶりの投稿なわけですが,最近ヤスニ国立公園についてのニュースをいくつか耳にしたので,これについて一筆とろうと思い立ったわけです。長くなりそうなのでいくつかに分けて投稿しようかと思います。以前の「自己紹介」の記事にもちらっと書きましたので、未読ならそちらも遠慮なく!

南米のアマゾンはご存知の通り複数ヶ国にまたがるとてつもなく大きな熱帯雨林なわけですが,その国のうちの一つがエクアドル共和国です。私は大学時代にエクアドルに半年間留学してて,その時にAmazonia Ecuatoriana(エクアドルのアマゾン)というクラスをとったことをきっかけに,アマゾンに興味を持ち始めました。このクラスの一環で,エクアドルの様々な識者の講演を聞く機会があって,その時にヤスニ国立公園のことを知ったのです。

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